なんとかやってます。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告

「未来へ……」

先日サインを頂いた新井素子先生の最新刊、「未来へ……」を読了しました。
長編でしたが読みやすく、するりと読めました。


ネタバレになってしまいますが、保育園の時に事故で死んでしまった双子の姉佳苗ちゃんを、
母親である若葉さんと双子の妹である20歳になった菜苗ちゃんが時空を超えて助けるというお話です。
現在と過去を繋ぐ媒介となるのが夢なのですが、先生が夢からお話のヒントを得ることがあるというのをトークショーで聞いてから読むと、
(エッセイでもおっしゃていたことがあって、「もとちゃんの夢日記」っていう丸ごと夢についてのエッセイまであります!)
これも実際に見た夢から着想を得られたのかもしれないなと思いました。


佳苗ちゃんは助かるのですが、彼女の助かった世界はパラレルワールドになってしまい、
若葉さんと菜苗さんの暮らす世界は変わらないまま、つまり佳苗ちゃんは死んだままなのです。
でも二人は佳苗ちゃんの生きている未来に思いを馳せながら、前を向いて生きていけるんだと思います。


「未来へ……」の中には私が感情移入できるような人はいません。
あ、もちろん、登場人物の行動や感情には共感するのですが、立場が違うので感情移入するまでには至らないのです。
私には子供はいませんし、保育園生はもちろん、20歳だったのも大分昔だし。
だから、客観的に、割と楽に読めました。
最も最近読んだ先生の長編(だと思う)の「チグリスとユーフラテス」では、すごく感情移入して読んでしまって少し苦しかった。
だから、その意味でも苦しまずにするりと読めました。


先生の作品はジャンルとしてはSFなんですが、すごく日常の空気を感じるSFです。
それはそれは、ほよよんとした文体で日常の出来事(たとえば食事や調理の風景)が語られていて、
自分も日常の気持ちで読んでいると、いつの間にかSFになっているという……
これは先生独特の持ち味ではないでしょうか。


この前に「銀婚式物語」を読んだからかもしれませんが、母親の若葉さんと旦那様が、「銀婚式物語」の陽子さんと正彦さんを、そして先生と旦那様を思い起こさせます。
陽子さんと正彦さんに、先生と旦那様に子供ができていたら、こんな親になっていたのかしら?と思いながら読みました。
スポンサーサイト
  1. 2014/11/30(日) 05:33:29|
  2. 読書
  3. | コメント:0
<<今日の晩御飯 タッカンマリ | ホーム | 極暖が極めて暖かい件>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。